スタートミーアップが運営する「選手のぼり専科」のオープンから 1年3ヶ月が経過しました。
おかげさまで順調にアクセスは増え、今年の夏は注文受付を一旦停止しなければならないほどたくさんのご注文を頂きました。
とは言え、最初からアクセスや注文があったではありません。
当然、立ち上げ当初はアクセス0、これはどのサイトにも共通して言えることです。
今回は、「選手のぼり専科」立ち上げから今日まで、どのようにサイト運営をしてきたのか。
成功例・失敗例も含めてまとめてみたいと思います。
ウェブサイトを運営されている方のヒントになることがあれば幸いです。
目次
サイトデータ
スポーツのぼり旗専門店「選手のぼり専科」
URL:https://noborisenka.com/
OPEN:2021年6月18日
CMS:WordPress
サイト立ち上げ前に考えるべきこと
ウェブサイトのターゲット層を決める
これは実際に運営していく中で変わることもあるものだと思いますが、まずはターゲットを絞っておくと良いでしょう。
男性か女性か?年代は?既婚者か独身か?など、なるべく明確に。
「選手のぼり専科」では大人の方ののぼりを製作することもありますが、メインは「スポーツチームに所属している小学生ののぼり旗製作」と考えていました。
そうなるとターゲットは “小学生の保護者” となり、主に 30代〜40代と予想できます。
スポ少などでは保護者会があるチームも多いと思いますが、女性が中心となって活動しているイメージがあり、ひとまずは女性とすることにしました。
改めてご注文を下さった方の属性を見てみると、男性・女性、半々といったところでした。
記憶に残るサイト名(屋号)を決める
基本的には自分の好きなものでいいと思うのですが、「読めない・発音しにくい・覚えにくい」は屋号に向いていないと思っています。
屋号を決めるにあたり、自分の中で出していた絶対条件がこの 3つ。
①同じ屋号を使っているサイトが存在しないこと
②サイト名を見ればサービス内容がイメージできること
③サイト名がそのまま SEO対策にも繋がること
「選手のぼり専科」という屋号について言えば社内メンバーからは非常に不評で、 “ダサい” “カッコ悪い” と、それはもう散々な言われようでした。
自分の中では “カッコいい屋号” にするつもりは全くなく、そもそもサイト立ち上げから運営まで(当面の間は)自分以外のメンバーが関わる予定もなかったので、わたしの独断で決めさせてもらいました笑
なんというか、【屋号だけカッコよくて注文のないサイト】より【屋号がダサくても注文が絶えないサイト】の方がカッコいい と思いませんか?
試してみたこと【失敗編】
チャットシステムの導入

オープンから数ヶ月の間、チャットシステムを導入していました。
いつでも気軽に声を掛けてもらえるようなサイトにしたいと思っていたのですが、いざ運用してみるとタイミングが合わないことが多く、レスポンスまで時間を要してしまうなど、考えていたほどうまくはいきませんでした。
ユーザーからしたら「すぐに返信をくれないサイト」、わたし自身は「いつメッセージが来るかも分からないけど常に気にしていなければならない」という状況になり、通常のお問い合わせフォームでの運用に切り替えました。
現在まで問い合わせフォームからのお問い合わせは数ヶ月に一度あるかどうかといった感じで、チャットシステム自体は影響なかったように思います。
WordPress テーマ(テンプレート)の選定
数ある WordPress のテーマの中から、まだ使ったことのなかったテーマを使ってみようとチョイス。
しかし、実際には使いにくいと感じる部分も多々あり、サイトオープン後に失敗だったなと後悔…。
修正するのも手間なのでしばらく使い続けましたが、結局、何ヶ月か経った頃にリニューアルしました。
リニューアルに掛かった分の時間がムダにはなりましたが、良い勉強になったと前向きに捉えることにします。
試してみたこと【成功編】
LINE 公式アカウントの開設
クーポン配布のために LINE 公式アカウントを開設しました。
半年ほどでお友だち登録 50名ほどと少ないですが、LINE 経由でのお問い合わせの後、オーダーに繋がったケースもあり、開設して良かったと感じています。
若い世代の方は、問い合わせフォームより問い合わせやすいと感じる方も多そうですね。
自動見積もりフォームの設置
よくあるフォームからの「見積もり請求」は、個人情報を入力しなければならなかったり、見積書が届くまでに時間がかかったりして「煩わしく感じる方も多いのでは?」ということで、その場で料金が表示される自動見積もりフォームを設置しました。
アクセス解析を見ても自動見積もりフォームのページはかなり多くの方に閲覧されており、構築大変でしたが設置して正解でした。
電話での事前打ち合わせ
ユーザーが “面倒” と感じることはできる限り排除しようと、「対面や電話での打ち合わせは一切不要」と記載してはいるのですが、実際は電話で話が聞きたいという方もいらっしゃいます。
問い合わせフォームに、「電話打ち合わせ:希望する / しない」の項目を追加したところ、電話打ち合わせ希望の問い合わせを頂き、その後、ご注文を頂きました。
ユーザーの希望に添ってフレキシブルに対応する姿勢というのは、ウェブサイトを… というより会社を運営していく上でもとても重要なことだと考えています。
オンリーワンな商品の提供
「選手のぼり専科」では、大きな選手のぼり旗がメインの商品となりますが、卓上サイズの「ミニのぼり」を商品に加えることにしました。
①メインの選手のぼりを注文した人だけが購入可能
②メインの選手のぼり注文のタイミングでのみ購入可能
とすることで、限定商品という扱いにしています。
正直言うと、ミニのぼり単体ではそれほど利益は出ないのですが、結果的に顧客単価増に繋がりました。
これはサイト運営とは違う話になっちゃいました…。
2021年と2022年の解析結果比較
さて、ここまでは自分の主観的な考えや意見が中心でしたが、実際のところ 1年の間にどれほどの変化があったのか、Google Analytics の解析結果を見ていきたいと思います。
下の画像は、「2022年6月1日〜8月31日」のデータを 1年前のデータと比較したものです。
期間:2022年6月1日〜8月31日
比較:2021年6月1日〜8月31日
それぞれの用語の意味が分からないという方は下の表をどうぞ。
ユーザー | 期間中に 1回以上のセッションを開始したユーザーの人数 |
---|---|
新規ユーザー | 期間中に初めてサイトを訪問したユーザーの人数 |
セッション | 期間中の合計セッション数(ユーザーのサイト流入から離脱までの一連の行動が 1セッションとなる) |
ユーザーあたりの セッション数 |
期間中のユーザー 1人あたりの平均セッション数 |
ページビュー | 期間中に閲覧されたページの合計(同じページが繰り返し表示された場合も集計される) |
ページ / セッション | 1セッション中に閲覧されたページビューの平均 |
平均セッション時間 | 1セッション中の滞在時間の平均 |
直帰率 | 1ページのみのセッション数をすべてのセッション数で割った値 |
1年前と比較すると、「ユーザー数」「新規ユーザー」が、それぞれ大幅に増加したことがわかります。
これは、仮に、昨年 3ヶ月間のユーザー数を 100人とした場合、今年は 1,420人の方がサイトを訪問した計算になります。
「ユーザー数」「新規ユーザー」の増加により、「セッション」「ページビュー」も、それぞれ 1,100%以上増加しています。
また、若干ですが直帰率の割合は下がっており、これは 2ページ以上閲覧した方が増えたことを意味します。
その反面、「ユーザーあたりのセッション数」「ページ / セッション」「平均セッション時間」は減少しているので、各ページの構成などを見直し、次のページへ誘導できる工夫や仕組みが必要になってきそうです。
PC・スマホ・タブレットのアクセス比率の比較

先ほどの解析結果と同じ期間のデバイス別の割合も出してみました。
スマートフォンからのアクセスが 2021年は 81.8%、2022年も 72.8%と、ほとんどの方がスマホを使ってアクセスしていることがわかります。
予想通りではあったのですが、数値としてハッキリとしたので、「スマホファーストであること」を念頭に置き、各ページを見直すことにしました。
例えば、スマホで見たときに文字や画像のサイズは適切か?
ボタンやリンクはきちんと必要な場所に、分かりやすく設置できているか?
それから、PCでは気にならなかった文章が、スマホという小さな画面では結構なボリュームに感じる箇所があり、不要なものは削る、要点を簡潔にまとめるなどして、短く読みやすい文章を心掛けるようにしています。
まとめ
思い付いたことをざっと書き並べてみましたが、ウェブサイト運営は、推測する・試す・検証するの繰り返しです。
PDCA(Plan:計画 → Do:実行 → Check:評価 → Action:改善 → Plan…)なんて言ったりしますが、運営するオーナー自身が自分のサイトに興味を持ち、育てていく気持ちが必要です。
ぜひ一度、ご自身のサイトをユーザー目線でじっくりと見つめ直してみて下さいね。
https://noborisenka.com/